近年、中学受験では「大学付属校」人気が高まり、激戦となっています。2021年入試でも、大学付属校の難化傾向が目立ちました。そんな中で「早慶GMARCH」「関関同立」をはじめとする、人気の「付属中学」の合格を勝ち取るにはどうすればいいのでしょうか?
「御三家をはじめとする進学校と同じ対策をしていてはダメ」というのは、「中学受験 大学付属校合格バイブル」の著者で、早慶をはじめとする大学付属校専門の中学受験塾を経営されている野田英夫氏。実は大学付属校の入試問題には、基本的な問題が多く進学校のような難問が少ないので、付属校に特化した対策をすれば偏差値が足りていない子でも逆転合格がかないやすいのです。
発売即重版となった本書から、知られざる付属校受験の実態や、合格のためのノウハウの一部をお伝えしていきます。(本記事は2020年6月15日の記事を再構成しています)

【中学受験】大学付属校で伸びる子とつぶれる子の違いは?Photo: Adobe Stock

大学付属校は子どもの選択肢を狭めるのか?

 中学受験で大学付属校に行くと、基本的には大学まで受験をせずに行くことが可能なので、「受験のためだけの勉強」をしないですむことは付属校の最大のメリットです。

 一方で、今まではよく、「選択肢を狭めたくないから大学付属校は選びたくない」という親御さんがいらっしゃいました。

 が、私は逆だと思っています。

 受験のためだけの勉強をしなくてすむぶん、子どもには、将来、自分が何をやりたいのか、どんな勉強をしたいのかを考える時間がたっぷりあります。途中でやはり他大学を受験したいと思えば、もちろん、それも可能です。推薦をもったまま他大学を受験できる学校も増えています。一方の難関進学校は大学受験のための予備状態になっている学校も少くありません。