新入社員のときに知らないと絶対に後悔する「確定拠出年金」のうますぎる話Photo:PIXTA

新入社員のときに知らないと絶対に後悔する
「確定拠出年金制度」とは?

 希望を胸に新社会人になったばかりの皆さんに、老後の準備の話をするのは少々酷なことかもしれませんが「備えあれば憂いなし」の気持ちで耳を傾けていただきたいです。

 皆さんも「老後資金2000万円問題」なる言葉(事象)を一度くらいは見聞きしたことがあるのではないでしょうか?簡単に解説すると、「65歳以降の30年間を生活するための老後資金として、国から支給される『公的年金』のほかに2000万円も準備する必要がある」ということです。

 本当に2000万円が必要なのか否かは別として、豊かな老後を過ごすためには早い時期から準備を行う必要があることは否定できません。仮に今から毎月貯金して2000万円を準備するとしましょう。収益を考慮しない単純計算では、40年間の場合毎月4万1670円、30年間なら5万5560円、20年間なら8万3340円、10年間なら16万66670円を積み立てなければなりません。早い(若い)時期から始めれば月々の負担が少なくて済むことが理解できるはずです。

 この老後資金を準備するのに適した制度が「確定拠出年金制度」です。「iDeCo(イデコ)」なる言葉を一度くらいは見聞きしたことがあると思いますが、新社会人となった皆さんはその対象者になったと言い換えてもよいでしょう。

 確定拠出年金制度には「企業型」と「個人型」があり、個人型の制度をiDeCoという愛称で呼んでいます。共に老後資金を準備するための制度ですが、大きく異なるのは「掛け金の拠出を誰が行うのか?」という点です。企業型は勤務先の総務部などを経由して加入し、その掛け金は勤務先が拠出してくれます。一方、個人型のiDeCoは皆さん自身が運営管理機関と呼ばれる「金融機関」を選び、その金融機関経由で掛け金を拠出していくことになります。つまり、個人が拠出を行った上で、銀行や証券会などの機関がその運営を担っているのです。

 ここからは、「企業型」「個人型」に共通する仕組みを解説していきましょう。