コロナ禍からの景気や企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで連載『ダイヤモンド 決算報』では、四つのランキングで上場企業の業績を分析。営業利益と純利益の上方修正率ランキング、業績上方修正期待度ランキングで勝ち組企業を、そして純利益の下方修正率ランキングで負け組企業をあぶり出した。今回はその中から、「業績上方修正期待度ランキング」をお届けする。(ダイヤモンド編集部 竹田孝洋、鈴木崇久)

K字型回復における「勝ち組」を
業績上方修正期待度ランキングで探る

 コロナ禍からの回復過程においては、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていく――。そんな二極化論は、直近の企業業績において現実のものとなっている。

 2月19日までに第3四半期決算発表をした2月期、3月期決算企業(決算期変更会社を除く)2507社のうち、通期の純利益予想について期初予想を下方修正した企業は190社だった。一方で、いまだ新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中にあっても純利益予想を上方修正した企業は463社あった。

 そこで今回は、「業績上方修正期待度ランキング」を作成。コロナ禍からのK字型回復において、現時点で「勝ち組」に分類される企業はどこなのかを探った。

*対象予想決算期は2021年2月期と3月期。20年3~11月期または20年4~12月期の純利益を通期の予想純利益で割って進捗率を算出した。通期予想の純利益が10億円以上で純利益の予想増益率が10%以上の企業を対象とした。また、20年3~11月期または20年4~12月期の純利益が同期の経常利益を上回っている企業は除外した。データは3月26日時点。順位は小数第2位以下を加味している。HDはホールディングス、FGはフィナンシャルグループの略。