最強のテンバガー#1
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GAFAがけん引する米国市場と日本市場の決定的な違いは、日本は大企業に成長企業が少ないこと。だが、日本にも、外部要因に関係なく独自の強みを発揮して成長を続けている企業は数多く存在する。足元の成長企業を知ることは、ビジネスや投資にも役に立つ。特集『最強のテンバガー』(全18回)の#1では、直近10年の業績を基に2021年の最強企業をランキングした。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

テンバガー発掘は個人投資家の醍醐味
直近10年の成長株から候補を探せ

「景気が伸び悩んだ直近10年間でも、株価が10倍になった企業は70銘柄以上――」

 株式投資にはさまざまな手法が存在する。短期トレードや配当狙いもいいが、業績が右肩上がりの成長株を長期保有して、テンバガー(Ten Bagger=10倍株)を狙うのも株式投資の醍醐味だろう。

 日経平均は30年ぶりに3万円を回復したものの、史上最高値を更新するには、まだ距離がある。ニューヨークダウが高値更新を続ける米国ではなく、停滞する日本で「成長株投資」はもうかるのか?という疑問を持つ人がいるかもしれない。

 だが、その疑問は必ずしも正しくない。前述したように東証1部に限定しても直近10年で株価が10倍に上昇した企業は少なくなく、5倍以上に上昇した銘柄なら250以上も存在するのだ。10年間の上昇率1位の工具通販のMonotaROは株価が133倍に上昇した。

 また、株価には幾つかの指数があるがいわゆる日経平均とは別の日経500(東証1部の500銘柄で構成する指数)は、すでに昨年9月に1989年の最高値を更新している。銘柄の入れ替えが少なく、旧態依然とした会社が残りやすい日経平均と比較すると、日経500は売買代金や時価総額で銘柄が頻繁に見直される。簡単に言うと、日経500は時代遅れの企業が退出して、旬の企業を組み入れる指数だからこそ最高値を更新できたのだ。

 では、株価が大化けする銘柄はどうやって探せばいいのだろうか。ビジネスモデルや決算書を分析することが王道だが、個人投資家にはハードルが高い。

 手っ取り早く探すのであれば、直近の業績推移が参考材料になる。安定的に成長している企業であれば、他社がまねできないビジネスを展開していて、経営力もある確率が高いからだ。

「株式市場が注目するのは『過去よりも未来』ですが、中長期で業績が伸びている企業は、社会のニーズを捉えているため、相対的に選ぶ魅力があります」(マネックス証券マーケットアナリストの益嶋裕氏)

 そこで益嶋氏とダイヤモンド編集部は成長株を見抜くための7つの条件を設定。以降は、その7つの条件を解説し、それをクリアした70銘柄のランキングを掲載。旬のビジネスを展開している精鋭ぞろいで、5倍、10倍株価企業の筆頭候補といえるかもしれない。