どんな時代でも生き残れる不動産投資家になるための極意とは何か? 不動産投資で利益をあげ続けるためには、基本となる知識やノウハウを学ぶ必要があります。ハーバード大学デザイン大学院で最先端の知識を学び、それに自身の体験から得たノウハウをミックスして体系化したハーバード式不動産投資術』(上田真路著、ダイヤモンド社)が発売されました。本連載では、世界のどこでも通用する、遍的で再現性のあるナレッジである不動産投資術について、同書の中から抜粋してそのエッセンスをわかりやすくお届けします。良い不動産をデザインするとは、どういうことか? 驚異のリターンを実現するファイナンスの極意とは? 不動産投資のリスクをどうコントロールしたらいいのか? などについて、実際の事例(ケース・スタディ)を踏まえてそのメカニズムを解き明かしていきます。不動産投資を始めたいと思っている人、すでに始めている人、さらに上を目指したい人必読です。好評連載のバックナンバーこちらからどうぞ。

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ハーバード大学院からの不合格通知

 2015年の春、不動産投資家としての最初の新築投資物件が無事に着工をし、全てが順風満帆に進んでいる余韻に浸っていた。そこへ届いたのが、受験を終えていたハーバード大学院からの不合格通知のメールだった。ゼネコン社員として日夜設計業務に追われながら、不動産投資の勉強もし、英語を詰め込んで何とか受験をこなしたという自負があっただけに、とてつもないショックを受けた。

 それからほどなくして、さらに悪い知らせが届いた。せっかく着工した新築物件の施工会社が突如、地下掘削工事のみを行った状態で倒産するという信じられない事態が起こったのだ。施工会社が途中で放棄してしまった工事を他の施工会社が引き継ぎ、完遂することは引き継いだ施工会社にとっても非常にリスクが高いし、コストが大幅に膨れ上がる。

 正直、この時は破産さえも覚悟したほどだった。しかし、ここで踏みとどまらせてくれたのが妻からの次の言葉だった。

「こんな大きな困難を経験するのが若い時でよかったじゃない。5年後にはきっと笑っているよ。私には想像できる」。

 不合格通知を受け取り、建設が暗礁に乗り上げていた半年間、先の見えないストレスとマルチタスクの同時処理で心身ともに疲労困憊(ひろうこんぱい)していた僕は、体重が7キロも落ちてしまっていた。

 しかし、こんなところでめげてはいられない。淡々と自分の扱える問題をひとつずつ潰してゆくことから始めるしかない。メガ大家の先輩にも対処方法をいろいろと尋ね、実行できることはエクセル表にまとめて、ひとつずつ潰していった。