北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は、悪化する経済問題に取り組むため、長期戦に備えるよう党関係者らに呼び掛けた。足元の危機について、数十万人が命を落とした1990年代の飢饉(ききん)を引き合いに出した。金氏は、米国による経済制裁の影響や夏の洪水など、北朝鮮には課題が山積していると警鐘を鳴らしていた。北朝鮮は新型コロナウイルス流行を阻止するために外国からの観光客の受け入れを拒否している。また、北朝鮮の対中貿易額が昨年75%減少したことを、中国の貿易データは示している。北朝鮮にとって中国との貿易は、全体の約9割を占める。国営メディアによると、金氏は党の下級幹部が集まる会議で8日、深刻化する経済問題の解決に向けて「苦難の行軍」に乗り出すよう指示した。
金正恩氏「苦難の行軍」を指示 経済問題悪化
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