ドルは4月に入り下落している。米経済が他国を上回る速度で回復するとの見通しにもかかわらず、連邦準備制度理事会(FRB)は当面利上げしない方針を堅持したことが背景にある。ドルは米東部時間9日午前にやや持ち直したものの、今月に入りそれまでに主要貿易相手国の通貨に対し1%余り下落した。ここ7営業日は昨年12月以来の大幅続落となっていた。足元の下落によって、年初からのドル高の勢いは一服した。米インターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は1月上旬から3月末までに約4%上昇していた。TSロンバードの調査主任、オリバー・ブレナン氏(ロンドン在勤)は、米経済が他国をしのぐ成長となることが予想されているため、ドル安が続く公算は小さいとの見方を示している。
ドル失速、年初の勢いに金利上昇の壁
急速な米景気回復が見込まれる中、ドルの軟化は一時的との見方も
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