米大手企業300社の最高経営責任者(CEO)が2020年に受け取った報酬の中央値は1370万ドル(約15億0200万円)となった。前年の1280万ドルから増加し、過去最高額に達する勢い。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の分析で明らかになった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やこれに伴う経済的打撃を背景に、一部企業は業績目標達成に基づく報酬や給与体系の変更を導入したが、報酬は2020年も上昇を続けた。危機的な状況の中、CEOの報酬削減による大きな影響は見られなかった。CEOは報酬の多くを株式で得ており、株式市場が回復したことで報酬が増えた格好だ。一部では、株主が勧告的決議案で企業の報酬慣行を支持しないケースも見られ、企業取締役会に対する圧力は高まっている。年次株主総会のシーズンは始まったばかりだが、コーヒーチェーン大手スターバックスやドラッグストアチェーン大手ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスの株主は報酬に関する決議を却下している。
昨年のCEO報酬、過去最高に達する勢い=WSJ調査
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