深刻な車載用半導体不足は自動車業界にとって良くない状況ではあるが、一時的なものにすぎない。本当の敗者は、オフィス勤務の再開でクルマが必要になる消費者だ。米ゼネラル・モーターズ(GM)は先週、これまで世界的な半導体供給不足の影響を受けていなかった三つの工場の生産一時停止や減産を発表した。現在、ほとんどの大手自動車メーカーが生産量を減らしている。自動車用半導体が不足している理由は、新型コロナウイルスのパンデミック発生時に受注が削減されたことに加え、他産業からの需要が非常に強いことだ。自動車メーカーはディーラーへの車両出荷時に売り上げを計上するため、生産台数の減少は業績に影響を与える。GMとフォードは2月、2021年の営業利益への影響は数十億ドルに上るとの予想を示した。それ以降、半導体の供給不足が深刻化しているため、両社が月内に発表する第1四半期決算には、この影響がさらに大きく出る可能性がある。
車の半導体不足、困るのはメーカーより消費者
米自動車業界にとっては一時的な問題
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