レイボウィッツさん(写真)は以前、昼でも夜でも地下鉄に乗ることを何とも思わなかった(16日撮影)レイボウィッツさん(写真)は以前、昼でも夜でも地下鉄に乗ることを何とも思わなかった(16日撮影) Photo:Alan Chin for The Wall Street Journal

 フィリス・レイボウィッツさん(48)は近頃、ニューヨーク市の地下鉄に乗る際にはヴィンテージものの毛皮と金のスパンコールを施したバッグの代わりに、ダウンジャケットとウエストポーチを身につけるようになった。ファッションスタイリストで写真家のレイボウィッツさんは、「私はタフな女よ」と言う。「でも人目を引きたくはない」

 ニューヨーク州都市交通局(MTA)が最近実施した調査によると、犯罪やハラスメントを恐れて電車の利用をためらう乗客が増えている。米国の他地域の交通局関係者も、バスや電車に居着くホームレスの増加を受け、ハラスメントなど生活の質を巡る懸念が高まっていると認識している。