歯ぎしりを軽視してはいけません歯ぎしりを軽視してはいけません(写真はイメージです) Photo:PIXTA

歯ぎしりの音は同室の睡眠同伴者(スリープパートナー)の睡眠を妨げることがあり、2人の間のトラブルにまで発展するケースもあります。健康な人でも疲れていると一晩に1回ぐらいの歯ぎしりはしますが、通常は10~15分程度で収まります。ところが常習の人は毎晩、1時間以上も続くので、スリープパートナーはうるさくてゆっくり休めないのです。睡眠中の歯ぎしりは無意識に起こる現象ですから、自分で治すことはできません。今回は歯ぎしりを解決する方法をご紹介します。(歯科医師、幸町歯科口腔外科医院院長 宮本日出)

歯ぎしりって
なんだろう?

 歯ぎしりは「ギシギシ」や「キリキリ」のように音を立てるものだと思われていますが、音を出さない歯ぎしりもあります。

◎歯ぎしりの種類
(1)グランディング:歯のこすり合わせ
上下の歯を左右に「ギシギシ」とこすり合せる一般的なタイプ。
(2)タッピング:歯を鳴らす
上下の歯を「カチンカチン」と素早くかみ合わすタイプ。
(3)クレンチング:歯の噛み締め
音はしないが、無意識に上下の歯を噛み締めるタイプ。

 歯ぎしりは上記のように3種類あり、専門的には「ブラキシズム」と呼ばれます。さらには寝ている時を「睡眠時ブラキシズム」、日中の起きているときを「覚醒時ブラキシズム」と分類しますが、本稿では「睡眠時ブラキシズム」について解説します。