都民がゴールデンウイークの楽しみを放棄した代償として得られる効果は、おそらく「なんとか新規感染者の増加だけは止められた」という結果になるでしょう。しかし「止められたけど減り方は十分ではない」という理由から緊急事態宣言はいつものように2週間ほど延長され、解除は5月24日ごろになるのではないでしょうか。

 この予測は言い換えると「昨年の繰り返しになる」という話です。昨年を思い出していただくと、4月8日に緊急事態宣言が発出されて、5月25日に解除されました。今回、大阪の状況を見てもわかるとおり、本来であれば4月7日に緊急事態宣言に踏み切るべき状況だったのですが、大阪の宣言発出が遅れたため、昨年と同じタイミングにならなかっただけの話です。

 それで5月24日に緊急事態宣言が解除される理由を予測すると、おそらく行動制限の効果以上に「気温が暖かくなってきたから」という効果の方が大きくなるでしょう。これから先、夏場に入るにつれて新規感染者の数が増えても重症患者の数は増えなくなってきます。医療崩壊はそもそも重症患者の増加で病床が埋まることを指しますので、5月の下旬ごろには病床に余裕が出てくることが予測されるわけです。

ワクチン接種が進めば
経済・株価は変わるのか?

 さて、それでは今年の夏は去年の夏の第2波の時と同じことが繰り返されるのでしょうか?

 未来予測的には答えは「NO」です。ここからは、未来予測の2番目の話であるワクチンの話に入ります。

 環境活動家のグレタ・トゥンベリさんが、ワクチンナショナリズムを批判するとともに発展途上国への公平なワクチン分配のために1300万円を寄付しました。「高所得国では4人に1人がワクチンを接種しているのに対し、貧困国では500に1人しか接種していない」ことを問題だと訴えたのです。

 このニュースを聞いて胸を痛めた方もいらっしゃったかもしれませんが、心配いりません。グレタさんが批判するのは高所得国の話であって、日本は100人に1人しかワクチンがまだ届いていない貧困国並みの状態です。

 そしてワクチンの接種が進んでいるイギリスやアメリカでは、徐々に国民の活動が元に戻りつつあります。イギリスの場合、パブでビールを飲めるようになるところから始まって、この夏はいよいよ海外への旅行がOKになるところまで到達しそうです。

 人の活動が戻れば当然、経済も戻ってきます。特にコロナ禍のなかでグローバル企業は生き残りをかけたDX(デジタルトランスフォーメーション)に大規模投資をしたことで、その投資がこれから成果として戻ってくる。そのような予測から今年の年初に3万ドルに到達したアメリカのダウ平均株価は、足元では3万4000ドルまで高騰しています。

 一方の日経平均はというと、こちらもほぼ似た時期に一時3万円を突破したものの、日本経済の停滞を前にその後はふるわず、足元の株価はむしろコロナ感染の拡大を嫌って下落を繰り返しています。