現実的な答えが見つかるヒントは、
「手元」にある

 ある会社でMDデータから顧客の購買行動の実態を把握する手段を詰めている時に、新しもの好きのIT部門の部長が「カメラを置いて、お客様がどのような動きをしているかがわかれば話はすむ」とアマゾンゴーの事例を引き合いに出しました。

 そこで私が、「実際にそれを導入した時の効果と見積もりを提案してもらい、検討はされましたか」と尋ねると、その部長は答えに詰まり、そそくさと離席してしまいました。

 目新しい技術の効能を嬉しそうに論じる前に、現実的な答えが見つかるヒントは目の前のデータ、つまり「手元」にあるのです。

 夢のような「戦略」や「道具」が、どこかにあるように夢想するのは、古代の中国の皇帝が不老不死の薬を本気で探させたことに一脈通じます。

 事業においても、難易度の高い問題解決に取り組んできた方々の多くは、ずっと探していた答えが、実は目の前にあり、気が付いていなかっただけだった経験があると思います。

 売上アップの機会、成長のためのネタは、目の前、手元にあるデータの中にしっかりと山のように眠っていることを理解しておきましょう。

《Point》
 問題は、社内にあるせっかくのデータが使える形で「見える化」されていないこと。そしてその工夫の文化がないこと。まずは社内に「見える化」の文化、そしてそのスキルを磨き続けることを習慣にする。