課題の「見える化」は、評価に値する

 私がコンサルティングをする場合、最近はプロジェクトのスタート時に、トップに大小様々な「カイゼン」の余地が「見える化」されてくることを事前に説明しておきます。

 実際、トヨタでは問題点は隠れているものであるとの前提に立ちますから、課題の「見える化」は評価に値するという考え方があります。

 トップに「絶対に、担当者を怒らないでください。むしろ問題を明らかにしたことをほめてください」と納得してもらってから着手します。

 なお、社内データを駆使してもわかりにくいのが、顧客自身が、競合している製品やサービスとの比較を行っている場合です。

 また、顧客が購買の意思決定をするまでに、いかに検討を行っているかも案外わかっていないものです。

 これらを知るためには、B to Cビジネスであれば、顧客のインタビューとネットなどを使った定量調査を利用し、言うなれば、顧客の頭の中を「開けて」みて、購買行動につながる因果を「ライトで照らしながらのぞき込む」方法が有効です。