株式投資でやりがちだけど、絶対やってはいけないこと
最速でお金を増やすなら「小型株を1つだけ」がいい。少額から始める個人投資家にとって、おすすめの投資は「FX(外国為替証拠金取引)」でも「仮想通貨」でも「投資信託」でもない。「小型株集中投資」が、いちばんのオススメなのだ。大学時代にアルバイトで貯めたタネ銭で投資を始めて、就職してから大きな資産を築き、1銘柄だけで利益1億円をゲット。そんな夢物語のような話を現実のものにした個人投資家・遠藤洋氏。自らの経験と再現性のあるノウハウを凝縮した著書『10万円から始める!  小型株集中投資で1億円』(ダイヤモンド社)は、「小型株×集中投資」という一般的には“リスクが高い”とされる手法が、実は堅実な投資であることを教えてくれる。シンプルかつ徹底したルールをわかりやすく解説しつつ、「銘柄選びの視点」「売買のタイミング」「メンタル管理」に至るまで、実践的で本質的な内容がぎっしり詰まる。守りに入るだけでは、思ったように資産は増えない――攻めの投資で、比較的短期間でお金の不安を解消したい人に向けて経営者、上場企業役員、医師、弁護士、ビジネスパーソンなど、数多くの個人投資家を指導し「勝てる投資家」を数多く輩出してきた敏腕投資家が徹底指南する。続編となる『小型株集中投資で1億円【実践バイブル】』では、さらに踏み込んだ実践的投資法を手とり足とり指南している。

株で損しがちな投資家に共通するNG習慣とは?Photo: Adobe Stock

「好きにならない」ことの重要性

「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が師と仰いだアメリカの伝説的投資家ベンジャミン・グレアム氏は、「本質的な価値よりも割安な価格で買い、割高になったら売る」ということを基本原則にしていたそうです。

 そのためには、「投資した会社のことを好きにならないようにする」ことが大切です。

感情が判断を狂わせる

 というのも、投資先への思い入れが強くなって、株価が上がっても下がっても保有株を売れなくなる投資家が多いからです。

 これは、いったん保有したものの価値を過大評価して、なかなか手放せなくなる「保有効果」によるもの。

「いい会社だから大丈夫」は幻想

 行動経済学者でノーベル経済学賞の受賞者でもあるダニエル・カーネマンが行った実験によると、人はいったん手に入れたモノの価値を、手に入れる前より2倍も高く評価する傾向があるそうです。

 もちろん株価が上昇しているうちはそれでもいいのですが、業績悪化の材料が出ても、無意識にみないようになりがちなのです。

 そして、株価がマイナス10~20%の領域を超え、さらに下がり続けても損切りできず、「いい会社だから、まだ大丈夫なはず」という根拠のない自信を持ちはじめます。

売れず、切れず、塩漬けに…

 せっかく値上がりしても売るタイミングを逃し、逆に値下がりしても損切りすることができず大きな含み損を抱えたままの“ 塩漬け状態” に……とならないように、ぐれぐれも気をつけてください!

※本稿は『10万円から始める!  小型株集中投資で1億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。