民間エコノミストの
2021年1~3月期の
個人消費の予測(前期比)
新型コロナウイルス感染拡大の収束が見通せない中、家計の消費活動は一進一退の状況が続いている。民間エコノミストの経済見通しを集計した日本経済研究センターの「ESPフォーキャスト調査」によると、2021年1~3月期の個人消費は3四半期ぶりに減少した模様である。東京都など11都府県に緊急事態宣言が再発令されたことが、消費を下押しした形である。
1月から3月まで発令された2度目の緊急事態宣言は、対象地域や時短を要請する業種を限定するなど、感染拡大防止と経済活動の両立に配慮して実施された。このため、1~3月期の個人消費の予測平均は前期比▲2.73%と、昨年春(20年4~6月期:同▲8.4%)ほど落ち込まなかったとの見方が大勢である。もっともこれは、1980年以降で4番目に大きい減少幅であり、消費への悪影響が小さかったとは言い難い。