選挙を重視するのは民主政治の宿命とはいえ、新型コロナという国家の危機の時に、優先順位を間違えればその結果は悲惨なものになりかねない。そうしたことを韓国のマスコミから指摘されていることをよく考えてもらいたいものである。

文政権の末期症状に
近づく菅政権

 衆参3選挙で自民全敗...追い込まれた菅首相

 これはハンギョレの記事タイトルである。

 自民党は「自民王国」と言われる広島など3選挙区で全敗した。これは、新型コロナへのずさんな対応や側近政治家の不正腐敗など、菅政権の国政運営全般に対する審判とみられている。民意が冷ややかに変わった状態で、今年の衆議院選挙を行わなければならないだけに、政府与党の危機感が高まっている。菅首相はより厳しい政権運営を迫られるという内容である。

 さらに記事では日本経済新聞の世論調査を引用し、回答者の65%が政府のコロナ対策を評価しないと答えたことも紹介した。

 菅首相は4都府県に出されている緊急事態宣言を延長し、さらに愛知県と福岡県を追加した(さらに16日からは北海道、岡山県、広島県も追加)。しかし、その会見ではコロナ感染を終息させる道筋について明確な方針を語らなかった。記者とのやり取りは以下の通り、揚げ足を取られないよう逃げに終始していた。