コロナの勝ち組と負け組、経済再開で逆転どこまでPhoto:MediaNews Group/Inland Valley Daily Bulletin via Getty Images

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 新型コロナウイルス危機のことで言えば、企業は二通りに分かれている。危機が追い風になったもののコロナ収束でどうなるかを懸念しなければならない企業と、痛手を被り以前の業績を取り戻せるかを懸念しなければならない企業だ。

 新型コロナの感染拡大は、第2次世界大戦以降で経験のないような経済の大変動をもたらした。夜遊びは過去の遺物となり、人々は在宅勤務をするようになった。郊外には広いスペースを求める都会人が押し寄せ、漂白剤や豆類が飛ぶように売れ、一方でレストランからは人影が消え、テーブルには椅子が積み上げたままとなった。

 データを一見しただけでも、変化の大きさが明らかだ。一例として、商務省の統計によると、1-3月期までの12カ月間の個人消費支出は酒類が16%増となった一方、タクシーと配車サービスへの支出は52%減少した。米労働省によると、倉庫や配送センターなどの作業員数は4月、コロナ前を100万人近く上回った。アマゾン・ドット・コムはそうした倉庫を至る所に建設しているかに思える。また、米運輸保安庁(TSA)によれば、5月に入りこれまでに米検問所を通過した旅行者は2019年の同期間に比べ約3分の2にとどまっている。