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ワクチン接種の申し込み、
パニック状態のシルバー世代にどう対応する?

 日々、言い知れぬ不安をかきたてられ、安心して生活ができない。コロナ禍の今、目には見えない恐怖や不安が多くの人の心をむしばんでいます。こうした漠然とした不安ややり場のない思いが、さまざまな事件やトラブルを引き起こす要因になっています。

 そんなコロナ禍を収束させる希望として、ワクチン接種が進みつつあります。しかしニュースでは、予約が取れずに困惑する高齢者たちの戸惑いの声が連日流れています。

「ワクチン予約の電話がつながらない! もう70回は掛けたのに!」
「何度も何度も電話をしたが、つながらない。らちが明かんので、直接、市役所に来た」

 大勢の高齢者が、焦りの色を浮かべながら窓口に詰め寄る映像。対応する現場職員たちも、さぞ大変だろうと思います。

 こうしたクレーム対応の現場では、どこでも共通して注意すべき点があります。それは、「焦りでパニック状態の人に事情を説明するときや、やむなくお断りしなければいけないときは、相手の感情の地雷を踏んでしまいやすい」ということです。

「何だその態度は!」
「お前じゃ話にならない、上(上司)を呼べ!!」

などと、相手の感情を害してしまい、二次クレームに発展しがちです。