どんな時代でも生き残れる不動産投資家になるための極意とは何か? 不動産投資で利益をあげ続けるためには、基本となる知識やノウハウを学ぶ必要があります。ハーバード大学デザイン大学院で最先端の知識を学び、それに自身の体験から得たノウハウをミックスして体系化したハーバード式不動産投資術』(上田真路著、ダイヤモンド社)が発売されました。本連載では、世界のどこでも通用する、遍的で再現性のあるナレッジである不動産投資術について、同書の中から抜粋してそのエッセンスをわかりやすくお届けします。良い不動産をデザインするとは、どういうことか? 驚異のリターンを実現するファイナンスの極意とは? 不動産投資のリスクをどうコントロールしたらいいのか? などについて、実際の事例(ケース・スタディ)を踏まえてそのメカニズムを解き明かしていきます。不動産投資を始めたいと思っている人、すでに始めている人、さらに上を目指したい人必読です。好評連載のバックナンバーこちらからどうぞ。

木造新築物件やマンションの1室投資には、十分な注意が必要だPhoto: Adobe Stock

木造新築やマンション1室投資は、注意が必要

 節税も兼ねて1室マンション投資を行う場合は鉄筋コンクリート造の場合、土地担保価値が非常に低いので、47年をかけてほぼ残債とともに同じ分だけ、不動産評価額も下がっていってしまうこともある。つまりいつ売ってもわずかな売却益しか生まない。

 ただ、ブランド価値のあるタワーマンションに限っていえば、投資家としてではなく実需で欲しい人もいるので、売却益が出る場合もある。

 しかし、図表の左下「1室マンション」の担保価値の目減り具合を見てもらえばわかる通り、将来にわたって債務超過だ。資産拡大のために継続融資を受けようとしても銀行はもう貸してはくれないだろう。

 相続では資産圧縮が出来ていいのだが、それは大きな資産を築いた後に使いきれなくなり、次の世代に渡す心配をしなくてはいけなくなった時に考えよう。