上司を手玉に取る人がやっている「関係ずらし」のテクニックとは上司を手玉に取る部下のテクニックとは? Photo:PIXTA

上司を手玉に取る人は
「上司⇔部下関係」の“ずらし”がうまい

 上司との関係は、多くの会社員にとって頭を悩ませる問題の一つである。

 しかしながら、いとも簡単に上司と良好な関係を構築し、何の苦労もしていないように見える人もいる。それどころか、上司を手玉に取って自分の思うとおりに誘導している人さえいる。人間関係の構築が不得意な人から見ると、なぜそんなことができてしまうのか不思議である。

 では、上司を手玉に取っているように見える人は、何をどうやっているのだろうか。結論から言うと、基本的にこういう人は、「上司⇔部下」の関係性を微妙にずらすことで別の関係性に変化させてしまうのである。

 一般的に、上司⇔部下間は、仕事を発注する人と受注する人の関係(受発注の関係)といえる。発注者のほうが強く、発注者が受注者の人事考課をするという強大な権力を持っているから、受注者は発注者の要望に細かく応えなければならない。

 上司の嗜好(しこう)や仕事の進め方が自分に合えばよいが、合わない場合には大きなストレスになる。外部の顧客なら、取引の間だけ相手のことを尊重すればよいから、それほど大きなストレスにはならない。しかし相手が上司ともなれば、いつも気にしていなければならず、目の上のたんこぶのように心が休まらない。