米企業にはヘルスケア事業に参入し、あわよくば市場を覆すことに挑む4兆ドルの理由がある。だがテクノロジーの天才にとってさえ、米国のヘルスケアシステムは不可解と映ることだろう。グーグルの親会社アルファベットと病院運営大手HCAヘルスケアは今週、患者情報を利用して医療用のアルゴリズムを共同開発することで合意した。これにより医療上の意志決定を導き、業務効率を改善する狙いだ。メガバンクのJPモルガン・チェースは従業員の健康管理に取り組み、健康管理をより効率的かつ効果的にするための新興企業やテクノロジーに2億5000万ドル(約270億円)を投資する新部門を設立する。一方、米小売り大手ウォルマートやアマゾン・ドット・コムは遠隔医療を推進し、一次診療や薬局サービスを強化している。