コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、ウエルシアホールディングス、マツモトキヨシホールディングスなどのドラッグストア業界7社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
7社中5社が増収
ドラッグストア業界で明暗分かれたワケ
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下のドラッグストア業界の7社。対象期間は20年12月~21年3月の直近四半期(ウエルシアホールディングス、コスモス薬品、ツルハホールディングス、スギホールディングスは20年12月~21年2月期、その他3社は21年1~3月期)としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・ウエルシアホールディングス
増収率:5.4%(四半期の売上高2392億円)
・コスモス薬品
増収率:5.9%(四半期の売上高1775億円)
・ツルハホールディングス
増収率:10.2%(四半期の売上高2304億円)
・スギホールディングス
増収率:8.8%(四半期の売上高1565億円)
・マツモトキヨシホールディングス
増収率:マイナス6.1%(四半期の売上高1356億円)
・サンドラッグ
増収率:0.1%(四半期の売上高1535億円)
・ココカラファイン
増収率:マイナス13.5%(四半期の売上高853億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。