少子化が加速する中国は、1組の夫婦に子どもを3人まで認める方針を発表した。しかし、国民からは批判的な声も多く上がっている。中国はかつて、厳しい「一人っ子政策」を徹底して実施してきた。これにより強制的な中絶、避妊など苦しい経験をしてきた女性たちは、再三の方針転換にやり場のない怒りを募らせている。(日中福祉プランニング代表 王 青)
中国が「三人っ子政策」導入へ
SNSでは批判コメント続出
中国は、5月31日の中央政治局会議で、1組の夫婦が子どもを3人まで持つことを認める方針を発表した。国営新華社通信がこのニュースを伝えた瞬間、各メディアやネットサイトが一斉に報じ始め、中国国内で激しい議論を巻き起こしている。SNSではおびただしい量の書き込みがあふれかえった。この件についてのニュース記事は、アクセス数が数十億に達したという。ある時事評論家は、「反響がこんなに大きいニュースは珍しい。予想外だ」と、驚きのコメントをブログにつづっている。
どのサイトにも批判的なコメントや皮肉な書き込みが目立った。その中には、国の生育政策が幾度も転換した時代を生きてきた女性たちの苦痛の叫びも含まれていた。