謎のベールに包まれた、男性ホルモン濃度とコロナ重症化の関連性Photo:PIXTA

 男性では、血中のテストステロン濃度の低さが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクに関連するという研究結果が報告された。米ワシントン大学医学部教授のAbhinav Diwan氏らによるこの研究は、「JAMA Network Open」に5月25日掲載された。

 COVID-19の患者では、概して女性よりも男性の方が重症化しやすい。その原因として、男女間でのホルモンバランスの違いを指摘する研究者もいる。特に、男性ホルモンの代表格であるテストステロン濃度の男性での高さがCOVID-19重症化の原因である可能性が注目されている。

 そこでDiwan氏らは今回、152人(平均年齢63歳、男性90人、女性62人)のCOVID-19患者を対象に、テストステロン、エストラジオール、およびIGF-1(インスリン様成長因子)の濃度とCOVID-19の重症度との関連を検討した。エストラジオールは女性ホルモンであるエストロゲンの一種であり、IGF-1はインスリンに似た構造を持つ成長ホルモンの一種である。テストステロン、エストラジオール、およびIGF-1の濃度は、COVID-19の症状を理由に患者が受診したとき(0日)に、また入院に至った患者では、入院後3、7、14、28日目に測定した。0日でのテストステロン濃度が判明している男性76人のうち、68人(89.5%)が基準範囲の下限である250ng/dLを下回っていた。