数のゲームに勝つ!

 事実、僕が仕込んできた物件は全て、大手不動産ポータルサイトに掲載してあるものをBOE分析して買い付けてきたものだ。

 結果的に一般情報からの仕込みとなったが、これは粛々と宿題の数をこなしてきた結果でもある。

 では、なぜ驚異的なリターンを生む不動産が成立する土地情報を、他の一般的な投資家やプロの不動産業者をおさえて取得できたのか?

 それはソフトとハードのデザイン感覚を持ちながら、自分独自の付加価値の創造方法ができる土地のみにスクリーニングをかけて100、10、3、1物件の数のゲームをこなしてきたからだ。

 一般的な投資家や不動産事業者のプロの目線でのスクリーニングとは違う、少しズレたフレーミングともいえるだろう。

 例えば、好立地の商業地域ではあるが狭小地で価格が割安の開発用地を狙ったり、建物がリノベーションで生まれ変わる可能性のある鉄筋コンクリート造古家付物件などだ。通常、僕が仕込みの時期に大手不動産ポータルサイトで見る物件数は一週間で約100件程度だ。

 不動産のアルファをクリエイトできそうな要所を身につけているので、アルファが生まれそうな物件10件にさっとスクリーニングし、BOE分析を今はスマホやエクセルでさっと行う。ものの1分ほどで1物件のBOE分析が完了する。

 そして、その中で3つの物件に希望額の買付証明書を出し、複数の銀行に物件概要とBOE分析を提出し反応を見る。売主と銀行からOKが出れば晴れて素晴らしいひとつの物件があなたのものになる。

 もちろん、この100物件スクリーニングを一週間に一度したとしても、実際に物件取得が実行できるのには2~3ヵ月ほどかかるが、それでも宿題をしっかりとこなしてゆけば、必ずアルファをクリエイトできる素晴らしい取引に巡り合える。

上田真路(うえた・まさみち)
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。初の著書に『ハーバード式不動産投資術 資産26倍を可能にする世界最高峰のノウハウ』(ダイヤモンド社)がある