近藤さんは、都内や川崎市内ならばリヤカーの修理に出向く。全国から故障したという連絡を受けると、タイヤなどを送ってもらい、修理や新たなものに取り換えたりもする。リヤカーは、本体が壊れることはほとんどないという。

「都内や神奈川県内で、リヤカーの修理をここまで丁寧にする店は少ないよ。販売する会社はあるけど……。かつてと比べると、販売する会社も採算が合わないから、ずいぶんと減ったな。ほんと、シュリンクだよな」

 ただし、このネット販売には1つのネックもある。注文を受けても、お客のところへ届くのに10~15日前後かかることだ。リヤカーを生産している工場の稼働状況などにより、このくらいの時間が必要になるという。

「先日、幼稚園の職員から、『明後日、リヤカーを使うことになったから売ってほしい』と依頼を受けた。工場に連絡を入れて、なんとか間に合うようにやりくりしてもらったが、うちは卸売だからスピードには限界がある」

リヤカーの競争が激しくなったら
今度は実用車の販売に乗り出す

実用車につける「ラッパ」

 最近は、ここ数年間にわたり売上を伸ばすことができた、リヤカーのネット販売が曲がり角に差しかかりつつある。

 リヤカーを作る会社や工場が、独自でネット販売を始めたのだ。その値段は、コーエイ商会のものよりもおおむね安い。近藤さんらが売るときは、自分たちの販売手数料(10万円ほどの品の場合、約2~3万円)を上乗せしているからだ。

「まだ、お客さんからうちに依頼はあるけど、そのうちの何割かはいずれ、向こうに行くのかもしれない。まぁ、ネット販売が波を打つことは当初から心得ていたから、驚くことはありませんね。それで新たにネット販売を始めたのが、実用車の部品。店頭では前々から売っていたんだけど、今度はネットでも売るわけ。今、実用車は静かなブームなんですよ……」