どんな時代でも生き残れる不動産投資家になるための極意とは何か？ 不動産投資で利益をあげ続けるためには、基本となる知識やノウハウを学ぶ必要があります。ハーバード大学デザイン大学院で最先端の知識を学び、それに自身の体験から得たノウハウをミックスして体系化した『ハーバード式不動産投資術』（上田真路著、ダイヤモンド社）が発売されました。本連載では、世界のどこでも通用する、遍的で再現性のあるナレッジである不動産投資術について、同書の中から抜粋してそのエッセンスをわかりやすくお届けします。良い不動産をデザインするとは、どういうことか？ 驚異のリターンを実現するファイナンスの極意とは？ 不動産投資のリスクをどうコントロールしたらいいのか？ などについて、実際の事例（ケース・スタディ）を踏まえてそのメカニズムを解き明かしていきます。不動産投資を始めたいと思っている人、すでに始めている人、さらに上を目指したい人必読です。好評連載のバックナンバーはこちらからどうぞ。
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アルファを創造できる機会をどう見つけるか？
すでに狭小地や不利な条件での土地活用をご覧いただいたように、誰も見向きもしない土地が、ながらく大手不動産情報ポータルサイトに出ていたりする。アルファを創造できるチャンスだ。
大幅な値引き交渉が通るかもしれないし、設計士を雇って、ソフトとハードの不動産デザインスケッチをもとに、建築ボリュームを設計してもらえれば、実はパズルのように高いキャッシュフローを生み出してくれる不動産が計画できるかもしれない。
・古家が残っているのなら、その古家をリノベーションして収益物件化できる可能性はないだろうか？
・あるいは自分のよく知った会社や、出身校に近く、ご自身で直接にユーザーを見つけてこられたりはしないだろうか？
こういったアイデアを持ちながらマイソク（物件の概要をまとめた資料）を何十件も眺めているのは楽しいし、平均値を上回れる物件を選別する目がだんだんと養われてくる。
数のゲームで打ち勝った事実を紹介したい。本連載でも紹介してきたケースで売却益がほぼ2倍になった神楽坂の物件だ。
この土地情報を持ってきてくれた業者は誰か？ 答えはアットホームという大手不動産情報ポータル上で検索してきたものだ。
以下にその当時のBOE分析を披露しておきたい。このBOE分析事例から100件中の1件を見つけた瞬間の興奮を追体験してもらえればと思う。
2年間、BOE分析で100のトライアルをやり続け、数字が合ういくつかの物件の中で経過観察していた神楽坂山吹町にある物件だ。
