スルガvsノジマ写真:東洋経済/アフロ、長田洋平/アフロ

5月末、スルガ銀行と、その筆頭株主で家電量販大手のノジマの“離婚協議”が明らかになったことで金融業界がざわついている。ノジマはスルガ銀経営から手を引くのか否か。どちらにしても、金融業界は無風でいられそうにない。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)

手を引くのか、突っ込むのか!?
ノジマとスルガ銀の亀裂にざわつく金融界

「野島さん(野島廣司・ノジマ社長)の真意が分からない。本当にこのままスルガ銀行の経営から手を引くつもりなのか。もしかすると、逆にさらに手を突っ込む気でいるのではないか」(同銀幹部)

 スルガ銀と、その筆頭株主で家電量販大手のノジマとの“離婚協議”が明らかになり、金融業界がざわついている。5月27日、スルガ銀が「ノジマより、資本業務提携協議の申し入れがあった」と公表。6月1日には、野島氏が任期満了を待たずしてスルガ銀の副会長から辞任してしまったのだ。

 この事実を額面通りに受け取れば、ノジマによるスルガ銀経営からの“撤退”は間違いなさそうに見える。しかし、事はそう単純ではないようだ。