投資用不動産ローンで不正融資の実態が明らかになったスルガ銀行。異業種のノジマをはじめとする支援の手が入り乱れる状況で、再生への道のりをどう歩んでいくのか。特集『選別される銀行』(全15回)の最終回では、その実情を探った。(ダイヤモンド編集部 中村正毅)
有力スポンサー候補だった、りそなとコンコルディア
シェアハウスをはじめとした投資用不動産を巡る巨額の不正融資で、経営に大きな痛手を負ったスルガ銀行。
30年以上にわたってトップに君臨していた、前会長の岡野光喜氏ら創業家との決別を進める中で、創業家が保有していた株の引き受け先を巡って、これまでさまざまなスポンサー候補の名前が挙がってきた。
結果として、家電量販店を展開するノジマが創業家の保有株を譲受し、18%超を握る筆頭株主となったものの、スポンサーとして当初有力とみられていたのは大手のりそなホールディングスと、横浜銀行などを傘下に抱えるコンコルディア・フィナンシャルグループだった。