死の間際に人は何を思うのか Photo:PIXTA
「もし、あと1年で人生が終わりを告げるとしたら」――。人間関係、家族、仕事、夢、目標…私たちはどう生きれば後悔のない人生を送れるのか。25年以上、人生の最終段階の医療に携わり、3500人以上を看取ってきた医師の小澤竹俊さんが考える「悔いのない人生」の条件とは。
※本稿は、小澤竹俊著『もしあと１年で人生が終わるとしたら？』を一部抜粋、再編集しています。
3500人を看取った医師が考える
後悔のない人生、良い人生とは何か
人生の最終段階を迎えた患者さんたちと時間を共にさせていただく中で、私は「後悔のない人生とは何か」「良い人生とは何か」を、ずっと考えてきました。
お一人おひとり、生きてこられた時代も背景も、大切にしてこられたものも違います。
また、年齢を重ね、病気で亡くなられる方もいれば、幼いお子さんを残し、若くしてこの世を去られる方もいらっしゃいます。
すべての人に共通して言える「後悔のない人生の条件」「良い人生の条件」など、ないのかもしれません。それでも、人生の最後に「より後悔がない人生だった」「より良い人生だった」と思えるために必要な条件を挙げるならば、次の4つになるでしょう。
•自分で自分を否定しないこと
•いくつになっても新しい一歩を踏み出すこと
•家族や大切な人に、心からの愛情を示すこと
•今日一日を大切に過ごすこと
あくまでも私個人の結論、考えにすぎませんが、多くの人を看取る中、この4つは人生に豊かにし、後悔なく生きるうえで本当に大切なことだと感じるようになりました。
