コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はNTT、ソフトバンク、KDDIの通信業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
ソフトバンクは増収率2ケタ
成長のけん引役は?
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の通信業界3社。対象期間は21年1~3月期の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・NTT
増収率:5.6%(四半期の営業収益3兆2060億円)
・ソフトバンク
増収率:12.5%(四半期の売上高1兆3985億円)
・KDDI
増収率:4.1%(四半期の売上高1兆3888億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。