懸念(3)
格安スマホ業者の整理統合で古いプランが更新できなくなる

 わたしは無駄だと内心思いながら、携帯会社と4台契約しています。仕事用とプライベート用のスマホが計2台、そして仕事用とプライベート用のタブレット端末が2台です。

 このうち、タブレット端末はそれぞれ異なる格安スマホ業者の1GBプランのSIMを使っています。節約しようと思えばタブレットはスマホ経由でテザリングすればいいのですが、いちいちその設定をするよりも、タブレットを見ながらさくさくと検索できたほうが仕事が楽だという理由で、携帯回線契約をしています。

 この2台のタブレット端末の月額プランが500円なのも、無駄に契約をしている理由のひとつです。ところがこの4月以降、どちらの会社でも500円プランの新規での募集が打ち切られてしまいました。この2社だけではなく、ざっと調べた限りイオンモバイル以外では500円プランを見つけるのが難しくなりました。

 経済評論家なので、その理由は推測がつきます。携帯各社の大幅値下げで格安スマホ会社は生き残りをかけて戦略変更をせざるをえなくなった。そのためもうからない商品はさっさと見切ることにしたわけです。

 とはいえ以前からの契約プランはそのまま継続できるのですが、「もし契約をしている格安スマホ会社自体がなくなってしまったら?」という懸念は残ります。

 まあそんな心配は私自身の小さな心配であって、日本経済にとってもっと大きな心配事は、現実に格安スマホ会社の経営が傾いてしまうことではないでしょうか?

 多くの格安スマホ事業者はNTTドコモから回線を借りています。ドコモ自身が「ahamo」という実質的にとても魅力的な格安スマホサービスを始めてしまったことで、競争の前提がひっくり返ってしまいました。

 あくまで予測ではありますが、新規事業として始まった格安スマホ事業が親会社の上の判断で突然事業閉鎖、そして従業員は職を失うといった出来事がこれから徐々に起きていきそうです。