「コロナワクチン大規模接種」の予約方法を【1枚の図】にしてみた！

「自分の考えや打ち合わせ内容をその場で図解する。このテクニックがあれば、会議、ブレスト、プレゼンが劇的に変わる。考える力と伝える力が見違えるようにアップする」
こう語るのは、アートディレクター日高由美子氏。「ITエンジニア本大賞2021」のビジネス書部門グランプリを獲得した『なんでも図解ーー絵心ゼロでもできる！ 爆速アウトプット術』の著者だ。「フレームワーク」や「キレイな絵」を一切排除し、瞬間的なアウトプット力の向上を徹底的に追求するワークショップ、「地獄のお絵描き道場」を10年以上続けている。複雑なことをシンプルに、難しい内容をわかりやすく。絵心ゼロの人であっても、「その場で」「なんでも」図解する力が身につくと評判になり、募集をかけてもすぐキャンセル待ちに。
本連載では「絵心ゼロの人であっても、伝わる図を瞬時に書くためのテクニック」を伝える。

意外と複雑？ 大規模接種の予約方法

　新型コロナワクチンの大規模接種が始まり、周囲でも接種完了の声をよく聞くようになってきました。今回は「防衛省・自衛隊 大規模接種センターの概要　予約サイト案内（予約・受付案内）」をもとに、テキストで構成された内容を伝わりやすい図にしてみました。

　図にするとシンプルな内容でも、注意書きや細かな補足をすべて入れ込むと、わかりにくくなってしまいます。補足や説明が多いときほど、アウトラインが一瞬で伝わる図解が文章のそばにあると、読者の理解の手助けになります。

　今回は「WEBサイトからの予約の流れ」「予約対象者」「当日持参するもの」「予約における禁止行為」を一枚の図にしてみました。

【主な参考資料】※タイトルクリックでページに飛びます。
◎大規模接種センターの概要　予約サイト案内（予約・受付案内）

◎自衛隊東京ワクチン接種web予約（Web予約サイト）

◎自衛隊東京大規模接種センター（東京会場） WEB予約の流れ（PDF）

◎自衛隊 東京大規模接種センター（東京センター）の予約・受付案内

まず、予約の流れを図解する

　それでは、Webページからの予約の流れを、自衛隊東京ワクチン接種web予約（Web予約サイト）の文章から図解します。

　予約の流れを一読して、ざっくりと図の要素を洗い出し、下書きをしていきます。

　この時に大切なのは、図解する文章を読んでみて、予約しようとしている人の視線に立つこと。「予約って難しい？」「取り消せるのかな」「2回目はどうする？」「入力する番号って何？」「スマホでもできるの？」などの疑問を予測することです。文章中のポイントを流れにそって書き出してみて疑問を洗い出し、補足できる点がないか考慮し、必要があれば参考サイトの中に情報がないかを探します。

　今回は抜粋したサイト内で関連情報を探し、補足しました。

　書く内容を固めた後は、視認性を考えながら配置を決めます。

　手順を説明する際、ステップごとの要素すべてを１つに囲んでしまうと、文字が読みにくくなることが多いです。「見出し」と「説明の位置付け」を明確にするよう意識しましょう。説明を囲みの外に出してしまうのも１つの方法です。大きな流れとそれに対する説明がそれぞれ見やすく配置できます。流れを示す図解はこのように作成しました。下図を見てください。

　説明を外に出すと囲みに縛られずモジュールのように組み替えられます。上から下、左から右、どちらの流れも表現しやすいのでオススメです。

　例えば、文章と図解が並ぶと、互いに補完しあって、１人歩きしても理解しやすい見え方になります。（下図参照。※図注の左の文章は仮です）

　では次に、「予約対象者」「当日持参するもの」「予約における禁止行為」の要点をまとめて、図解していきましょう。