「自分の考えや打ち合わせ内容をその場で図解する。このテクニックがあれば、会議、ブレスト、プレゼンが劇的に変わる。考える力と伝える力が見違えるようにアップする」
こう語るのは、アートディレクター日高由美子氏。「フレームワーク」や「キレイな絵」を一切排除し、瞬間的なアウトプット力の向上を徹底的に追求するワークショップ、「地獄のお絵描き道場」を10年以上続けています。複雑なことをシンプルに、難しい内容をわかりやすく。絵心ゼロの人であっても、「その場で」「なんでも」図解する力が身につくと評判になり、募集をかけてもすぐキャンセル待ちに。
本連載は、日高氏の処女作『なんでも図解』のエッセンスを抜粋し、「絵心ゼロの人であっても、伝わる図を瞬時に書くためのテクニック」を伝えるものです。
会議や打ち合わせでも慌てず図解する!
今日は、長めのトークを図解してみましょう。セミナーを記録するとき、クライアントの要望をヒアリングするときなどにもってこいのスキルです。
文章を図にするトレーニングを積んできましたが、「これ、短いから書けるけど、長文とか複数の人の発言になったらどうしよう」という不安があるかもしれません。
今までの基本に加えて、今度は少し長い内容の書き方をレクチャーします。ポイントは「エリア分け」です。
次の文章を図にしてみましょう。
こういう複雑な話を図解するときは、エリア分けが欠かせません。まず、中心に線を引いて、分割します。次の画像を見てください。
エリア分けをすると、強制的に行変えが必要になるので一行が短くなり、要素のブロック分けがしやすくなります。線は縦長の図のときは1本、横長の図のときは2本が目安です。
では、キーワードを書き出しましょう。左上から書き始めます。次の画像を見てください。
シェアサイクル、貸したい人、借りたい人など、長めの単語は頭文字を書きとめ、どんどんキーワードを拾っていきましょう。文字を省略したら、後から意味がわかるように書き足します。
話が変わったなと思ったら、余白を大きく空けましょう。後から整理しやすくなります。囲み、矢印で要素と関係がわかるようにしていきます。次の画像を見てください。
とりこぼしてしまったワードを補足しつつ、囲み、矢印を入れていきます。話の変わり目に線を入れる、あるいは囲むなどしてエリアを分けましょう。すると話全体の流れや内容がわかりやすくなります。次の画像を見てください。
要素はたくさんありますが、内容が整理され、わかりやすい図にできましたね。打ち合わせやセミナーの内容を図解するときには、この「エリア分け」のテクニックを使ってください。