ウォール街「働き方」で分断、巨人2行は出社派PHOTO: GABBY JONES FOR THE WALL STREET JOURNAL

 新型コロナウイルス後の勤務形態を巡って米ウォール街が割れている。社員をオフィスに呼び戻す企業がある一方で、今後も在宅勤務を認める企業もある。

 ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースの米銀巨人2行は、ニューヨークで週5日のオフィス勤務態勢を拡大するなど、強硬なアプローチを鮮明にしている。これによって優秀な人材を失う恐れがあるにもかかわらずだ。一方で、シティグループなどライバル勢は一段と柔軟な姿勢を売りにしており、有力なトレーダーやディールメーカーの引き抜きに余念がない。

 オフィス勤務を全面的に復活させるべきか、またどう実施すべきか。これは米企業全体が対応を迫られている問題だが、JPモルガンのジェイミー・ダイモン氏やゴールドマンのデービッド・ソロモン氏など、トップが自身の意見を強く主張する米銀大手にとっては、とりわけ厄介だ。

 争点となっているのが企業文化の捉え方だ。トレーディングフロアは、インターンや若い社員が現場で仕事を覚えるウォール街の最後のとりでだとの意見がある。その一方で、在宅勤務を強いられた年に業績が過去最高を記録したことで、トレーディングフロアやオフィスが不可欠との考えはもう妥当ではないとの声も聞かれる。

 JPモルガンの投資銀行部門スタッフは6日までにオフィスに戻るよう指示された。これにはコミュニケーション、テクノロジー、オペレーションチームも含まれる。セールス、トレーディング、分析部門のスタッフは6月に毎日オフィスに出社するよう言われていた。セールスやトレーディング関連の多くのスタッフは、過去1年の大半を通じてすでにオフィス勤務に戻っている。