新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大を背景に、開発途上国での予防接種で中心的役割を果たしてきた中国製ワクチンの有効性を巡る懸念が再燃している。感染力の強いデルタ株に対しては、欧米が提供しているワクチンの効果が低下することが最近のデータで示されている。  中国南部で先月発生したデルタ株の感染拡大を巡り、中国当局者はデータを分析中だ。国内の新型コロナワクチン開発を先導する中国医薬集団(シノファーム)と科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)は、研究室での実験などで変異株を研究しているという。