【ソウル】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、前任の指導者よりも、政府内のエリート幹部らに一段の権限を与えてきた。トップ就任から約10年で最大の危機に直面する中、この若き独裁者は目下、幹部らが確実に責任の一端も負うよう追及する構えを強めている。  先月下旬に開催された政治局会議で、正恩氏は国内の新型コロナウイルス感染拡大は極めて深刻だと警告。官僚らを「古い考え」だと糾弾し、「忠誠という観点で完全に用意ができている」人物と交代させると脅した。  北朝鮮の国営メディアは会合について報じているが、何が問題になったのかは具体的に伝えていない。