新型コロナウイルス感染症の流行で現金は滅びてしまったのだろうか。もしそうだとすれば、現金と共になくなる可能性のあるものは何だろう。昨年は硬貨や紙幣での支払いが減った。ロックダウン(都市封鎖)で数百万人が自宅待機となり、米疾病対策センター(CDC)は「お金に触らずに」支払いを済ませることでウイルスの拡散を最小限に抑えるよう国民に強く求めた。コロナの流行は、数十年前から始まっていた現金の衰退とカードやオンライン、モバイルといった非現金決済の台頭に拍車をかけた。アトランタ連邦準備銀行が全国で1900超の世帯を対象に実施した調査によると、昨年、少なくとも1カ月に1度は支払いに現金を使ったと回答した消費者の割合は74.7%で、前年の82.4%から低下した。