中国の滴滴(ディディ)グローバルが先月末、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する直前の段階で、同社が米銀関係者に伝えていた内容と、中国規制当局との間で生じていた状況には、食い違いがあった。  中国当局は、配車大手の滴滴が、データセキュリティー上の懸念に対処する間、新規株式公開(IPO)を延期するとの認識を持っていた。同社と規制当局とのやり取りをよく知る複数の関係者はそう話す。一方、ニューヨークでは、滴滴が中国政府のお墨付きを得たと明言していたと、上場プロセスに詳しい複数の関係者が語っている。