今月11日、世界は驚くべき光景を目にした。何千人ものキューバ人がデモのために街頭に繰り出し、さまざまな要求を政府に突き付けた。その中には、62年間続いてきた独裁の終結を求めるものもあった。少なくとも15の都市で起きた今回のデモは、島国キューバにとって画期的出来事だという事実に加え、現代における最大の争いの最新例と言える。それは、民主主義と専制主義との争いだ。近年は、専制主義が優位に立っているように思えることが多くなっている。しかし、キューバの混乱は、重要な問いを提示する。その問いとは、専制主義政権が長期的に栄えるのか、それとも自らの崩壊に向けた種をまくことになるのかというものだ。デモに参加したキューバ人たちはもっと身近な懸念を抱いているようで、食料難や新型コロナウイルスワクチンの不足などについて抗議していた。しかし、キューバ共産党本部のまさに門前までデモを行おうとしたことは不満がもっと根深いことを示している。
キューバのデモ、独裁「終わりの始まり」か
独裁政権が長期的に栄えるのか、それとも自らの崩壊に向けた種をまくことになるのか
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