あなたのビジネスはもう「クラウドソーシング」を使っているだろうか? クラウドソーシングとは、不特定多数の人(クラウドは群衆を意味するcrowd)の協力によって業務を遂行することで、最近ではウェブ上で委託から納品、場合によっては請求まで完結できるようなサービスが増えている。働き手の側からは、新しい雇用形態・働き方を実現するものとしても注目を集めている。

クラウド」というサービスを例にとって紹介しよう。記事作成、各種サービスのレビュー投稿、データ入力など、自宅で短時間のうちにできそうな仕事が並んでいる。仕事を選び、サイトで会員登録・ログインし、作業をするとポイントが貯まり、10ポイント=1円の現金や電子マネーと交換することができる。

 サイトで紹介されている「幼稚園・保育園のクチコミは1000ポイント」とあるので、1記事書くと100円が支払われることになる。これがちょっとした小遣い稼ぎをしたい専業主婦にウケているのか、これまでの総作業数1000万件以上、参加者数28万人以上と多くの企業や個人に利用されている。

 そんな「クラウドソーシング業界」に、9月に参入を発表したのが、“爆速”をキーワードにサービス強化や企業買収を積極化するヤフーだ。サービス名称は「Yahoo!クラウドソーシング」。2012年冬のサービス開始ということで、現在は、ティザーサイトが公開されている。

Yahoo!クラウドソーシングのティザーサイト

 先述の「クラウド」同様、データ入力や画像チェックといった簡単な作業でYahoo!ポイントを獲得でき、ユーザーはYahoo!オークションなどヤフーが展開するサービスで使えるという。また、スマートフォンでも作業が可能だとしている。

 ティザーサイトでは、Yahoo!JAPAN IDを持つユーザーがサービス開始のお知らせを受け取れるボタンが設置されているほか、法人からのサービス利用についての問い合わせを受け付け、公式のFacebookページを紹介しているのみで、具体的な仕事内容などは明かされていない。Facebookページでも同社が参加するイベントの告知などが行われているのみだ。

 「クラウド」、Yahoo!クラウドソーシング以外にも、デザイナー・プログラマー向けの仕事を提供する「クラウドワークス」などの専門的なスキルに特化したタイプも登場している。ベンチャーキャピタルが投資先とするケースも増えてきており、まさに注目が集まると同時に活況を呈してきている。

 生き残りを決めるゲームのルールは、「仕事」と「登録者」の良質なストックができるかどうかだ。安かろう悪かろうの仕事が増えれば、雑な仕事しかしない登録者が増える。そのような登録者が増えれば、仕事の内容も単価も低下する。ニワトリとタマゴのような関係ではあるが、この二つを一番速く集められたサービスが競争を制していくはずだ。そういう意味では国内で有数のネットユーザーを集めるヤフーの参入を機に、クラウドソーシング業界がどのように発展していくのか注目したい。

(岡 徳之/tadashiku)