各国でワクチン接種が進み、新型コロナウイルスによる旅行やレジャーの制限が解除され始める中、世界の石油需要は徐々に正常に戻りつつある。  国際エネルギー機関(IEA)は6月、世界原油需要が2022年10-12月期にコロナ前の水準まで戻るとの予測を示した。  一方、消費回復によって二酸化炭素(CO2)排出量も再び増加に転じた。富裕国の一部が風力や太陽光といった低炭素エネルギーに転換する取り組みを加速させているにもかかわらずだ。  そこで2つの重要な問題に行き着く。