コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度の家電量販店編だ。
ケーズデンキの6月売上高が25.3%減でも
「不調」とは言い切れないワケ
家電量販店の主要3社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ビックカメラ+コジマ(ビックカメラ)の売上高
4月度:前年同月比117.7%(17.7%増)
5月度:同109.3%(9.3%増)
6月度:同79.9%(20.1%減)
◯エディオンの全店売上高
4月度:前年同月比110.2%(10.2%増)
5月度:同95.6%(4.4%減)
6月度:同80.4%(19.6%減)
◯ケーズデンキ(ケーズホールディングス〈HD〉)のグループ売上高
4月度:前年同月比109.7%(9.7%増)
5月度:同92.6%(7.4%減)
6月度:同74.7%(25.3%減)
今回取り上げる3社とも、4月度の売上高は前年実績を超えているが、5~6月は前年割れを起こしている。6月度の実績を比較してみると、ケーズデンキは前年同月比74.7%(25.3%減)と最も落ち込みが激しい。しかし、これを見て「ケーズデンキが最も不調」と断定するのは早計だ。