コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、日立製作所や東芝など産業用装置・システム/業務用機器業界の5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
日立10%超増収
三菱重工は減収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の産業用装置・システム/業務用機器業界5社。対象期間は21年1~3月の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・ダイキン工業
増収率:8.8%(四半期の売上高6517億円)
・日立製作所
増収率:13.5%(四半期の売上収益2兆7502億円)
・東芝
増収率:2.5%(四半期の売上高9548億円)
・三菱電機
増収率:3.2%(四半期の売上高1兆2508億円)
・三菱重工業
増収率:マイナス7.5%(四半期の売上収益1兆966億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。