ドイツで先週発生した大洪水では、これまでに160人近くの死者が確認されている。国内の政治情勢を一変させる可能性のある9月の総選挙に向けた中心的な争点となりつつある。次期首相の有力候補者やアンゲラ・メルケル首相は、被害の大きかった地域を訪れて支援を約束するとともに、第二次世界大戦以降で特に犠牲者が多い災害となった今回の大洪水について、気候変動を原因として挙げた。国際的な気象学者らは先週末、大雨が今回の被災地域に深刻な洪水被害をもたらす恐れがあると警告していた。こうした警告は、ドイツの気象当局やメディアから伝えられたが、災害対策は地方自治体が担当しているため、大規模な避難指示は発令されなかった。