バイデン米政権の移民政策は最初からつまずいているが、16日に起きた二つの出来事が再考を促すはずだ。民主党は、2022年とそれ以降に政治的反発を受けたくないのなら、再考の必要があるだろう。税関・国境警備局(CBP)は、6月に遭遇した不法移民の数が18万8000人に上ったことを明らかにした。本年度(2020年10月開始)にCBPが米・メキシコ間の国境で逮捕した人の数は100万人を超えている。この数は既に、少なくとも2005年度以降の通年の逮捕者数を上回っている。6月に国境を越えようとして家族で逮捕された人の数は5万5805人と、5月比で25%増となり、同伴者のいない子どもの数は1万5253人に増えた。この数には不法に国境を越えて捕まっていない人は含まれておらず、密入国を取り仕切る仲介組織による移民搾取の実態を覆い隠している。
【社説】バイデン政権は移民政策再考を
不法移民の急増は続く
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