韓国側は横断幕の撤去に当たり、競技場内の旭日旗応援に対して強く異義を提示し、IOCは「旭日旗に対しても同じ条項を適用して判断することを約束した」という。

 韓国側はそれでもIOCが日本に寄り添っているとの不満を抱いており、横断幕の代わりに「虎の形をした朝鮮半島」の絵が描かれた垂れ幕を出した。これは朝鮮半島出兵時に秀吉が加藤清正に命じた「虎狩り」に関連するものだとの指摘も出ている。これも「克日(日本に勝つの意味)」を連想させる。

 韓国メディアは、日本の極右が激怒し、選手村に集まり旭日旗デモをしたと報じた。しかし、これは日本の極右だけが問題としているものでなく、多くの日本人が韓国の行動にあきれ返っているということである。この横断幕は日本人に大韓体育会による「反日行動」と映るだろう。そういうことも理解できない大韓体育会はオリンピック精神を正しく理解しているとは言い難い。

ゴルフ日本代表チームのユニフォームが
旭日旗を連想させると問題提起

 中央日報は、日本のゴルフ代表チームのユニフォームが「日の昇る国を表す斜めのラインが入っている」「日の丸の赤や白、それに海や桜といった日本の自然をイメージした青や白が採用された」と紹介している。それが旭日旗を連想させるという。

 だが、筆者がユニフォームの写真を見る限り、何をもってそういう連想になるのか理解できない。「日本の軍国主義を象徴する旗の旭日旗は広がる太陽を形骸化したもの」だからというが、この韓国側の主張はあまりにも旭日旗のデザインを拡大解釈したものと言わざるを得ない。

 そもそも、競技場は無観客であり、旭日旗で応援することは想定し難い。大韓体育会の面子を保つためとはいえ、意味のない問題提起をするものである。