「お金を稼ぐためだけの人生」でいいのか？今、多くの人が“早期リタイア”を本気で考えている

「FIRE」の実現者たちが社会問題の解決者となっていく

――最後に「FIREを目指している人」「これから目指したいと思っている人」たちへのメッセージをお願いします。

岩本　「FIRE」を達成できる人はそもそも理性的で、優秀な人たちだと思います。早期リタイアしたからと言って、残りの人生をダラダラと無為に過ごすような人たちではありません。

「FIRE」を実現する人たちって、たとえば、ビジネスの力では解決できない社会や地球の問題解決に貢献できる人たちであったり、あるいは、将来世代のために自分の時間を使うような人たちだと感じています。

　社会のなかで、企業は財やサービスの提供、そして納税という形で社会貢献していますが、世の中にはビジネスでは解決できない問題もたくさんあります。「FIRE」を達成した人たちは、そうした問題に対する「解決の担い手」になることも十分に期待されます。

　若いころは会社員として経済に貢献し、「FIRE」を達成した後はビジネスでは解決できない社会問題に取り組む。そうした生き方がこれからの一つの理想であり、スタンダードになればいいなと私は思います。

「FIRE」はそれを実現させる手段です。100年という長い人生を考えると、いわゆるビジネスに邁進するだけで一生を終えてしまうのはもったいないのではないでしょうか。