米経済が半年前の予想より力強い回復を遂げる中、連邦準備制度理事会(FRB)当局者は来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和策の縮小(テーパリング)を巡る議論を加速させる見通しだ。ジェローム・パウエルFRB議長は、2点を重点的に議論するとしている。月に国債800億ドル(約8兆8000億円)、住宅ローン担保証券(MBS)400億ドルのペースで進めている資産買い入れ策の縮小に着手する時期とそのペースだ。FRBはテーパリングを終えるまで現行のゼロ金利政策を解除する可能性は低いとしているため、その結論は金融市場にとって極めて重要だ。一部の当局者は、成長率もしくはインフレ率が上振れた場合に、2022年中に利上げを開始できるよう、同年10月ごろの資産購入終了を検討している。